2018/02/26

方形波が再現できるスピーカー その1、LC 12db/oct クロスオーバーの実験

わたしのメインシステムは3Wayマルチアンプでトランジェントの再現ができるという事から6db/octフィルタを少しModifyして使ってますが、出来るならばクロスオーバーをトランジェント・パーフェクトかつスロープをもっと急峻にしたいと考えてます。

それに至るまでに、より簡便なLCネットワーク・クロスオーバーで出来ないかと色々シミュレーションしてたらあっさりとできてしまいました。

使ったのは2Way 12db/octのクロスオーバーのスピーカーです。
マルチアンプシステムだけにしてしまうとアンプを作っても音を出してテストするのに不便になってしまうので、音の良い、低能率のスピーカーが欲しいと思ってましたので、丁度好都合です。

手持ちのKenwood LSF-555のネットワークを取り出して実験できるように外付けにしました。
このスピーカーは点音源を目指して、アルミダイキャストのバッフルをスラントさせて、ウーファーからツイータを後ろにずらしてあります。更にこのNetworkは特殊でSS (Subtractive Seriese)と呼ばれ、クロス周波数付近では直列ネットワークになり同じ電流が流れるようになっています。
これらの点がTPの実験にまさに最適でした。

LT Spiceを使ったシミュレーションではこのネットワークの直列効果をもっと高めた方がよく、そうすれば、両スピーカを正相接続にして、TP(Transient Perfect)に(近く)できる。というお告げがありました。

ネットワークの構成は見た目、ねじれてますが通常のLC2次フイルタです。
LSFー555はインピーダンスが6Ωなので、ブリッジング抵抗は3Ωにしました。
この抵抗は大きいとDipが深くなり、小さいとDipが減りますが、HPFとLPFの相互干渉が大きくなるのでインピーダンスの半分程度が良いようです。

LSF-555を使ったシミュレーション。
オリジナルと比較してTP実験での構成にするとLPFのカットオフが上がり、HPFのカットオフが下がり両スピーカーの重なりが増えます。しかし位相のずれにより合成レベルは少し下がっています。
位相変化はオリジナルで180度。TP構成では+/-10度以内でした。

しかし実測の周波数特性では大きな違いはありませんでした。

続いて肝心のトランジェントがどうなるか?


ほぼシミュレーションどおりの結果となりました。
オリジナル(2次 逆相)では方形波の立ち上がり、立下りに逆向きのTWが発音するスパイクが出るのですが、このTP接続にするとこのスパイクの方向が一致して、方形波の急峻な変化が再現できました。

肝心な音は自分で確認した後、町田オフ会で比較リスニングしていただきました。

音の立ち上がりがいい、スピーカーからの音離れがよくなっている。
センターボーカルの音像が大きくなる。

などの感想がありました。総じて好感を持たれたようでした。

もし、興味を持たれ、TPネットワークを追試される場合は

1.ツイータ側のHPFのインダクターがプラス側に、コンデンサーがマイナス側になる様に入力での接続を変える。
2.WooferプラスとTweeteマイナス間に電力用低抵抗3から4Ωを入れる。

で容易に行えます。Tweeterの逆相から正相への変更は1.で行われるのでその確認のみでよいでしょう。

それではEnjoy.

追試の結果についてFeed Backをいただければ幸いです。






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4 件のコメント:

  1. 初めまして。メーカー製のSPのネットワークを調整したいと思うようになり、電気の知識がないためあちこちHPを閲覧しております。正相型12dBネットワークなど新しい試みがあるようですが定数の変更が必要で、私にとってはハードルが高いです。こちらで紹介いただいているものは、定数が従来通りなので試してみたいと思っています。その際、3wayのネットワークはどのような回路図になり、抵抗の値はどのようにしたら良いのでしょうか?教えていただけると助かります。

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    1. こんにちは、LCネットワークでの3WAYでの正相12db/octネットワークの実現は難しいです。考えたことはありますが難しいので匙を投げました。海外サイトを含めても見つかりませんでした。それで今は正相12db/octチャンデバを使うマルチアンプ方式にしています。

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  2. こんばんは。回答ありがとうございました。3wayは難しいんですね。となると、WFとSCをこちらのNWで繋いで、SCとTWはクロスオーバー周波数をSCとTWで変更するやり方(無線と実験で提唱)とか、組み合わせるのが良さそうですね。ところで、実験的にLS-K701という安い2wayでこちらのNWを試してみました。各ユニットの高域インピーダンス補正も一緒に入れたので、正確にNWがどの程度効いたのか微妙ですが、トータルとしてちょっとした高級SPにも負けないんじゃないかくらいの音になり、びっくりしています。SPなのにHPより細かい音がよく聞こえます。NWの重要性が良く分かりました。ありがとうございました。

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    1. ネットワーク(クロスオーバー)は奥が深いですよね。クロスのスロープとか、周波数そして部品のグレードで大きく変わりますから。
      このLS-K701はいいスピーカーのようで、改造もなかなかおもしろそうです。

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