2016/05/16

SEPP AB級アンプ ロードライン設計 for SIT; 2SK70/2SJ20

2SK70/2SJ20の飽和電圧が判明したのでアンプの出力設計がこれでようやく出来ます。

アンプはT2トポロジーをSITに拡張したT2 SIT SEPPアンプになります。

ところが、色々調べてもネット上には半導体アンプのロードラインの描き方についてはほとんど無いのです。 現在はDIYオーディオは絶滅危惧種なので、殆ど誰も興味もないのでしょうか?。

しかし、古い技術や知識でもPCテクノロジーの発展した現在は、種々ツールを使えば極めて効率的に設計することがアマチュアでも可能になってます。

そんなわけで、エクセルを使い、電源電圧、負荷抵抗、アイドル電流を入れ、更に出力デバイスの飽和電圧曲線を入れれば即座に複数のロードラインと共に出力や損失などを計算し、グラフ表示するSpread Sheetを作りました。

2個の2SK70サンプルの飽和電圧カーブと、Pdによる制限域、3種のロードラインが描け、同時に数値でも計算可能です。
ハイパワー版 T2 SITアンプ
ハイパワー版 T2 SITアンプ

手持ちトロイダル・トランス(2次AC 31Vx2)を使った場合で、Vccは36Vレギュレートになりそうです。
そしてアイドル電流を0.4Aにすれば8Ωで最大出力56Wとの計算です。
A級出力範囲は1.3Wまでとまずまずでしょう。
このデザインはB級に近く、より大きな出力というのがアンプのウリだった昔の設計に習ってます。
実際のAB級ロードラインはこんなにカクカクとしていなく、滑らかにB級ロードラインやゼロにつながるので、A級範囲ももう少し広がるハズです。




ローパワー版 T2 SITアンプ

ローパワー版 T2 SITアンプ

こちらは2次出力24VACx2のトランスを使った場合の想定で、パワーよりも音質重視の設定になります。アイドル電流は0.7Aを流し、アイドル時のロスは1石あたり約20Wと大きいですがハイパワー版よりA級範囲は4Wと3倍に広がります。 最大出力は36W。 
現代はハイパワーを求めるなら他に多くの選択肢があるのでパワーを絞り出すという無理を重ねた設計をする必要はありません。尊敬するNelson Passが現在設計するアンプはその素子がベストな音を出せる環境を整えるところにあるようです。彼の設計するSITアンプも同様で1Aはアイドル電流を流してます。

という事でラフな基本設計が2種できました。

このロード出力計算Spread Sheetは多分あってると思うけどバグ出しが終了してないし、保証出来ません。
このソフトの適用素子はSITに限らず、飽和電圧カーブがいるだけなのでMOSFETやバイポーラトランジスタでも使えます。

このスプレッドシートというソフトウエアは1980年代に初めて登場し、テツもそのころから皆さんが絶対知らないであろうSuperComp20で初めて触り、これはプログラム組まなくてもいいし素晴らしいと感激し、その後はLotus123そしてExcelと使って来ました。
SIT(VFET)アンプが登場したのが70年代なので当時のアンプ設計者は紙と鉛筆でやってたのでしょうか。コンピュータを使う時はFORTRAN程度だったでしょうし。まさに隔世の感があります。


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