2015/11/29

無帰還CIRCLOTRONパワーアンプの製作(2) 完全差動アンプ動作確認

完全差動アンプの実験をいたしました。

名前は難しそうですが要するにかなり自由度の高いバランスアンプと思えばいいです。

基板は9.5cmx7.2cmのユニバーサル基板に載せました。トランジスタが24個ありますので結構複雑そうですが、半分以上がカーレントミラーとCCS(Constant Current Source)関連です。
無帰還FDA Rev.1 ボード

実装で気を配ったのは対称性で、熱的ペアになるトランジスタを近接させて熱結合させる事と差動信号を平行させて電磁界をキャンセルさせることです。実装に少しそれらが見えるかな?

まだRevision1なので動作の確認と問題の洗い出しが目的です。

無帰還FDAの回路動作は

  • 入力段は入力インピーダンスを高くするためJFETを使い、相方のJFETとのソース間にあるV-I変換抵抗で、入力差動電圧を電流に変換します。ホット側とコールド側で位相が逆の差動電流になります。

  • ドレイン側にはバイポーラでインバーテッドダーリントンを構成させ初段のJFETソースに帰還させます。この目的は初段JFETのドレイン電流を信号に関わらず一定にして、Vgs-Id特性の湾曲部の狭い範囲で動作させ、歪を小さくさせることにあります。

  • 初段の電流は全部まとめて高精度ウイルソン・カーレントミラーに渡し、折り返してからI-V変換抵抗に流します。変換された電圧はホットコールドで逆位相になっているため差動出力になります。

  • 初段とカレントミラー出力段へは同一電流のCCSがぶら下がっており、カレントミラーはゲイン1倍なので、IV変換抵抗での上下からのDC電流はキャンセルされ、ここにDC電圧は発生しません。

  • 入力出力とも対地増幅ではないため、入力コモンと、出力コモンを別々に設定できるので、完全に差動で増幅する完全差動アンプ(FDA、Fully Differential Ampifier)になります。
結果として
  • 入出力がグランドから自由になり、グランドループを意識しなくてもよい。
  • FDA正負DC電源の接地点もまたグランドでなくともよい。
ですから、中点タップの出た入出力絶縁トランスに近いものにも見えるかも。。。

無帰還FDA rev.2 回路図
高調波 スペクトル
シングルエンド 0.2V入力
差動    3.973V出力

この回路図はRev.2で、Rev.1で気になった点を改良してます。

それらは

  • 出力のコンプリメンタリ・エミッタフォロア・バッファの取り外し。スガラボットさんの2SK82のアンプでの経験より2SK82ソースフォロアの入力容量を400pFと見積もり、より簡単にするためバッファ無しでもいけると想定。
  • CCSにカスコードを乗せ電圧変動や温度変動からガードさせる。
トランジスタ数は合計20個と少し減りました。

電気的性能ではRev.1ボードでシミュレーションデータに近い低歪率や広い周波数特性が確認できましたので「GO!」ですがシミュレーションだけではわからない温度特性や電圧変動によるドリフトをRev2で更に減少できるだろうと考えてます。



にほんブログ村 PC家電ブログ オーディオへ
にほんブログ村

0 件のコメント:

コメントを投稿