2015/06/14

ペア選別が簡単に目視比較で出来る半導体用デュアル・カーブトレーサー

半導体でアンプを作るとき、データシートを見るのは当然ですが、その実際の特性について色々と知りたいことがあります。

例えば
  • 手持ちの部品がどんな特性なのか知りたい。
  • 同じ石のペアが欲しい、選別したい。
  • コンプリペアの場合、特性が本当にあってるのか。そしてペア選別をしたい。
  • ガラス封入のダイオード、ゼナーダイオード、定電流ダイオードらしきものが何かを判別したい。その特性も見たい。

半導体バランスアンプをただ今検討中のテツとしては、JFETの特性、ペア選別確認と中出力MOSFETの特性確認等をしたいのですが、実際のテストはなかなか面倒だし、ポイントでしか分からないのでなかなかやる気がわきません。

でも手持ちの半導体は結構古いのや、使いまわしの物などが多いので型名だけでは信用して使うわけにもいきません。

ということで、目視でペア候補2個の同時比較ができるカーブトレーサ(簡易型)を作ってみました。



アイデアとしては、これまでも簡易型として使われている半波整流の脈流でXY表示するタイプのものを、両波に拡張し各半波ごとに1個づつをテストし表示させるようにして、さらにコンプリも同時に表示出来るようにしよう。いうことで早速実施に取り掛かりました。そして使って見たのがこれです。


  1. 同一の缶ケースにペアが入っている2SK240(2SK170x2)の2個をテスト。


X軸が2V/Div、Y軸が0.5mA/DivですからVds=10Vのときに3.15mAと3.3mAと良くそろっているのが見て取れます。(Vgsが0Volt、つまりIdss)。
Vds飽和電圧は0.5Vと見ておけば良さそう。



2.コンプリJFET 2SK240と2SJ75(2SJ74x2)の比較

中間線が0mAのラインになります。
プラス側カーブが2SK240、マイナス側カーブが2SJ75。
コンプリが取れているときは中心線をはさんで線対称になれば良いのですが
2SJ75の方がIdssが4.1mAと多いです。
これではコンプリペアとは言えないですね。

3.ゼナーダイオードとJFETの同時表示


異種デバイスも同時に表示できるという例です。

上側が2SK75、下側が6.9Vのゼナーダイオード。この傾きは電流センス用100Ωの抵抗のライン。 
なお、定電流ダイオード、CRD(3.5mA)の特性もJFETと同じようなカーブになるはずです。

しかし、CRDとJFETは肩とフラット部分が違います。
上のカーブがCRD、 下がJFET.

回路図



ここではLTーSPICEにあるライブラリーから2SK30AGRと2SK170BLを同時表示させています。DUTはすべて被測定物です。

シミュレータの中でもこの回路で特性比較できるので、部品ライブラリに沢山入っている海外部品の特性を比較検討することもできますね。

実際に使用した部品は


  • ダイオード6個(手持ちの31DQ06を使用。60V、3A程度あればSiでもOK)
  • 両波整流用(25-0-25)トランス(V1,E1に相当)
  • 100Ω(電流センス用、とりあえず小信号用)と
  • 1KΩの抵抗
  • 5ピンラグ端子
  • クリップつきワイヤ


です。実装というほどは無いのですが、ラグ端子を対向させダイオードと抵抗を載せてます。

この他にはスライダックとXY表示の出来るオシロスコープがあれば、とりあえず2端子素子のテストが出来ます。

そしてV2又はE2の所に電池とボリュームがあれば同極性の物のバイアスを変化させて特性を見ることが出来ます。
又、 正負同時変化させることが出来るトラッキングレギュレータがあればコンプリメンタリ素子のバイアスを同時変化させての特性比較などが出来るようになります。

今は持ってないですが近いうちに正負出力が出せるトラッキングレギュレータを入手したいですね。

総評

ということでテスト用デュアル・カーブ・トレーサーが簡単に出来ました。
手持ち部品を使ったので費用も殆どかかりませんでした。
簡易型ながら、いろいろに使えそうなのでその効果はかなり高いと思います。

「百聞は一見に如かず」「Seeing is Believing.」等と言いますが、特性が実際に目視できると使用部品への信頼が確実にアップします。

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