2015/02/27

AC/DC電源を汚すのは誰? Who contaminates AC/DC power?



CIRCLOTRONアンプ・プロジェクトですがリスタートしました、シャーシの穴あけ、DC電源の組み上げと
電解コンデンサの再化成をしてます。
地味なのでプロジェクト報告はここまで。

さて、今日のお話はオーディオの音質とAC電源についてです。
AC電源ケーブルを交換すると音が変わるか、変らないかなどオーディオマニアの間でよく論争になりますね。
私も理工系の人間ですから、オカルトは信じませんが。

しかしスピーカーケーブルでは音は変わります。これは実感してます。

では電源ケーブルではどうでしょうか、以前38cmウーハー・ドライブ・パワーアンプの電源ケーブルを交換した時は音は変ったようには感じられませんでした。「変る理由がな無さそうだし変るわけが無い」と思ってました。

そんなこともあって、アンプのAC電源ケーブルはこれまでパソコン付属の3Pの黒いケーブルを使ってました。

ところが、今回CIRCLOTRONアンプを作るに当たり、トランスが2個あるので、AC電源ケーブルも別々にしようと考えオヤイデのOFCスターカッド切り売りケーブル、松下のプラグとSHRUTERのコネクタを買ってきて2本作りました。

その2本の電源ケーブルを遊ばせてるのも勿体ないので今のアンプの電源ケーブル(PC用のお下がり)をこの新ケーブルに変えて音出ししました。
このアンプは出力段にもレギュレータ搭載の自作AB級トランジスタアンプですから、電源の影響をかなり受け難い筈です。
しかし音は予想と違い良い方に変化してしまいました。高低バランスとクリアネスに違いが出ました。
翌日、大音量で別の時間帯で聞いて見ました。が同じ感想を持ちました。

音に違いが出る想定原因ですがよく判りません。
しかし何らかの理由があるはずです。でないとオカルトになってしまいます。
そこで世の中ではどう言っているかを調べてみました。

1、ACラインから入ってくるノイズのせいである。
2.ACラインでの電圧降下のせいである。
3.ケーブルの振動のせいである。
4.理論的に変化する理由が無い。(気のせい、プラセボ、ケーブル屋、評論家のマーケッティング等々)

実際に測定してこうだから音が良くなるということではないようです。
要するにはっきりした原因はまだ判ってないようですね。

これらの世の中で言われている想定原因は専らオーディオ機器側は問題がなく一方的に被害者として外部からの影響を受けるという観点から考えられているようです。またACの50ヘルツないし60ヘルツの正弦波電圧が崩れてるからと言いたいようです。

しかしテツは2の電圧降下原因説の発展系理論を考えました。

それはAC電源から整流回路、そしてアンプから負荷までの電流を考えたときに見えてくる状況です。
電圧だけを扱った場合では見えてこないし、これまでシミュレーションや実測などでお目にかかったことが無いのでおもしろいのではないでしょうか?

さてシミュレーションですが、LTーSPICEを使い、一般的な整流回路からコンプリメンタリ・ダーリントンのアンプ出力段をカバーし、電源周波数50Hz、波高値50Vの商用電源とアンプ終段には5Aピークで1KHzの出力がでるように、そのタイミングはリップルの間に入るよう18波のトーンバーストを入れました。

ここでトーンバーストを使ったのは音楽信号のようなパルスの集まった信号にあわせ、実際の回路動作に近づけるためです。

回路定数も実際のものに近くしました。整流回路の電解コンデンサは10,000UF、ダイオードやトランス2次側抵抗をひっくるめて0.1Ω(実際はもう少し大きいかも知れない)。アンプの負荷は8Ω。出力はこの時100W出してます。
イメージ 1

このトランジェント解析の結果です。1番下がトーンバースト出力電圧、その上が電解コンC5,10,000uFに流れる電流そして
1番上が整流出力電圧Vrect そしてR11,整流回路に流れる電流です。この電流に巻き線数に比例した電流がAC電源に流れます。

イメージ 2

サマリー

ここで見えてくるのは。
*アンプ終段に流れる電流とAC電源に流れる電流は全く異なる。
*アンプ終段に電流が流れると整流電圧が下がる。(電解コンデンサから電荷を放電する)
*電源周波数のピークで電解コンに充電するがその電流(パルス的補充電流)はコンデンサの電圧が下がっていればいるほど大きくなる。
  (ここでは2倍近い電流が流れている。)
*充電電流は1回で補充しきれないと次のサイクルでも大きな電流を流し込む。

つまり、
アンプ終段から何か(DCでも高周波でも)信号を出力すると、その影響は整流回路のコンデンサに記憶されその後、電源の半サイクルから1サイクル(100ms-200ms)程度その影響が残る。言い換えれば、

前の音で今の音が汚される。
整流回路を媒介としてAC電源と増幅回路が干渉しあう。

これがAC電源の何か(アンプ内部の整流回路も含め)を変えれば音が変るという原因ではないのでしょうか?

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